カエセ・・・
811 1/3 sage 2005/12/11(日) 15:35:23 ID:5Dmqeefs0
※私のとこに友人Tが相談に来た。これは、Tの話した内容。今は、疲れて隣で寝てる。
昨日、友人の部屋での出来事。4人で、夕食会をするためにJの部屋に集まった。
丁度冬だし鍋がいいねってんで、皆でおでん鍋を囲んで酒飲んで、楽しんでた。
鍋はゆっくり進んでな、酒も回って。いつもならこの辺で乱交が始まるんだよ。
じらされるの嫌いだし、俺が「そろそろ、な?」と言ったら、何故かJが拒否したんだよ。
感じやすくてエッチ大好きのJが拒否するなんて、納得できなかったよ。

煮え切らないまま帰るのは、俺、嫌だったからさ。黙ってJを抱こうとしたんだけど、
他の友人(K(一応Jの彼)とS(一応俺の女))に止められて、シラケちまった。
楽しい時間をぶち壊されて、俺、頭にきてさ。Jに「何が悪いんだよ」って聞いたよ。
気まずい沈黙が流れた。そのうち、Jが何か言いたそうに俺らを見回したよ。
あいつ最近、確かに様子がおかしかったよ。Kも、本気で俺を制止しやがるし。
うっとうしいけど、我慢してJの話を聞くことにした。

そもそも出会った時から変な所があったよ。Jは。エッチ中、急に「なんか怖いから、そ
んな気分になれない」とか言うことがあった。まぁ、強引にやってたけどな。
鍋はほっといて、俺らはJの話を聞いた。「最近、誰かに狙われてる。」Jが言いやがった。

「実は、1ヶ月くらい前からおかしな電話が来てたのね・・。」Jが語りだした。
「ん?そんなん理由になんねーよ、バカ。どんな電話だよ!」イライラして怒鳴る俺(T)。
「せっつくなよ。ちゃんと聞け!!」何故か、Kがキレかけて言った。
「いつも無言で。間違い電話か訊くと「・・ヴぁヴァヴァ」って意味不明の声が聞こえて、
 最後に、「カエセ・・」って感じの声がする。怖いよ・・・。」Jは涙ぐみやがった。
みんな急に深刻な顔しやがってよ。できりゃいんだよ、俺は。シラケさせんな。

「知ってたよ。俺。」Kが言った。知ってたなら先に言っとけや、このアホが。Kの話では、
一週間程前にJの部屋でおかしなことがあったらしい。風呂から出たJが立ったまま動か
ねーんで、「どした?」って聞いたら、Jが震える指でベランダを差して、「誰かの手が見
える・・・。」って。電話の件で気が参ってたJは、尋常じゃなく怯えてたらしい。


812 2/3 sage 2005/12/11(日) 15:38:01 ID:5Dmqeefs0
メンドクセつーに、話はまだまだ続いたよ。Kが語った。
「確かに、手が見えたよ。ベランダの手すりに誰かがぶら下がっているみたいだった。
だから、俺、すぐにベランダに出て確認したけど、誰も、、、何もいなかった。」
それで、俺が「そんだけか?アホか?」と言うと、Jが「それだけじゃない!
K、ちゃんと話して!」って泣きながら言うわけだ。「でな・・・。」Kが言った。
「近くの道のカドに、女がぼうっと立ってて、この部屋をじぃっと睨んでたんだよ。
口惜しそうに。そのときは、暗くて顔までは見えなかったけど。」Kは目を瞑った。

「いつも来てた電話、あれも女の声だったよ・・・。」Jがブルブル震えだしやがった。
「でも、それだけだったんだろ?そんなことでビビってんじゃねーよ!アホが!」と俺。
「いい加減、ちゃんと話きかないと、いくらTでもぶん殴るぞ!」Kがマジで怒った。
シラケたよ。Kは体鍛えてて、正直俺じゃ勝てねー。俺に怒ったのも、初めてだしよ。
「話はそれだけじゃないよ。」Jが言った。「4日前の夜明け頃、新聞受で物音がした。」
アパートには良くある、ドアについた新聞受だ。Jは新聞をとってない(バカだしな)。
「玄関の床に紙が落ちてた。それを拾おうとしたとき、いきなり前髪を掴まれたよ。
穴から延びた誰かの手に、、、。私、髪を引っ張られて、新聞受に、顔がくっつくくらい
引き寄せられて、、、。穴の向こうに見えた。はっきりと。」
隙間から、知らない女が覗き込んでたそうだ。

もう俺も、乱交気分は消えてたよ。つーか少し怖くなってた。Jがさらに続けたよ。
「その日は、Kがウチにいて、すぐに助けてくれた。私は行かなかったけど、
Kがその女を追いかけてくれた。でも、階段にも、敷地にも誰もいなかったって。
ただ、遠くの辻から、この部屋をじっと見つめる、焼け爛れた様な顔の女がいたって。」
Jは両手で自分の肩を何度もさすってた。鳥肌ビッシリでよ。
その時、Kは不思議な表情で下を見ててな、少し気になった。後で理由が分かったけどな。
「しかも、この紙が。」紙を埋めつくす赤い文字。「カエセ、カエセ、カエセ・・・」。
紙をみた俺は、なんか急に寒くなったよ。部屋の空気が凍っちまったみてーだった。



813 3/3 sage 2005/12/11(日) 15:40:04 ID:5Dmqeefs0
そしたら、急にKの首がカクンと垂れて、奴が呟いた。「コノ女ガ、悪イノニ。」
「ヒトノ物、奪ウカラ。」そう呟いたKの頭は、振り子みてーにゆらゆら揺れてた。
皆、突然のことに目を丸くして、Kを見たよ。Kは白目むいて気絶してやがる。
そしたら、いきなり部屋の電気が明滅して、「ピンッ」つって、ついには消えちまった。
テレビがついてたから、なんとか部屋の中は見えたけどな。
そんな中、突然、「う、ヴァヴァ、ヴァ・・」と、Kがすげー速さで震えながら、呻き声を
あげやがった。俺らは「!?」って感じ。Kに、ヤバイ物がのり移ってると直感したよ。
暗い部屋の中で、今度は、テレビに女が映った。焼け爛れた顔で一直線にJを睨む女がよ。
もう俺も動けなかったよ。Sは口開けて泡吹いてるし。Jは腰抜かして後ずさりする始末。

「んヴぁ・・」って、Kが長い糸を引いて口を開けた。で、Jの脚を掴み、繰返した。
「カエセ、カエセ、カエセ、カエセ・・・」ビビった俺達は、大声で叫んで大騒ぎ。
慌てて3人で逃げ出して、俺の家に隠れて、ビクビクしながら眠れずに一夜を明かしたよ。
で、今日の昼頃、連絡があった。Kの親からだよ。Kと連絡が取れないが、一緒かどうか
訊かれた。ばれるとヤバイから黙っといた。怖いしよ。で、女共は夕方Sの部屋に帰った。

それで終わってくれりゃよかったけど、夜、Kが俺の家に現れやがってな。
ビビる俺を見て、「ん!?どした。変な顔すんなよ。」ってKが平然と言ったよ。
俺、何があったか何回もKに訊いたけど、Kは何も覚えてねーって言うのよ。
気持ちわりーけど、その後は普段のKだった。一緒に飯食って、やっと安心した俺は、
Kに事情を話したよ。そしたら、あいつ「なんだそりゃ」って平然と笑いやがった。

なんか馬鹿らしくなって、俺も笑ったよ。
その時、携帯が鳴ったんだ。Sからだ。「来る!!あいつ、、、電話がぁ!助けて!!」
二人は必死で叫んでやがった。俺は凍りついたよ。気が付くと、Kが玄関の前に立ってた。
「ヒトノ物、カエセ」そう言い残し、垂れた首をユラユラ揺らして、Kは出て行った。
昨日と一緒で、白目むいてたよ。俺には、今Sの家に行く勇気がねぇ。もう係るの嫌だよ。

814 追記 sage 2005/12/11(日) 15:40:56 ID:5Dmqeefs0
※Tに警察に電話させた。SとJは全然電話に出ない。
 Tが起きたらSの家に行こうと思う。