彼女の家系


664 本当にあった怖い名無し sage 2008/10/21(火) 18:41:26 ID:nlvYS3F/0
ほんのり〜と迷ったけど、洒落にならない事件も混じってるからこっちに投下します。

大学の同級生に、Aさんという女生徒がいる。今年の四月にゼミで知り合った。
自分は化学系の学科で実験とかするんだけど、実験中も絶対に数珠?みたいなブレスレットを外さない。
それも、変な民族系の店とかで売ってる感じじゃなくて、結構良いものっぽい感じ。
一度「それっておまじない?」って聞いたら、至極真面目な顔で「お守り。お母さんに貰った」って言われた。

自分はそのゼミの男子で唯一の喫煙者で、Aさんは女子の中でやっぱり唯一の喫煙者。
だから自然に喫煙所で一緒になることが多くて、そのうち色々話したりするようになって親しくなった。
そして自分がオカルト好きなことを話したら、ポツポツと色々な話をしてくれるようになった。
一個一個の話をすると長くなるんだけど、特殊な家系の生まれらしいんだ。シャーマンじゃないけど、呪術系の。
「信じなくても別にいい」って言われたけど、見栄張って霊感少女気取るタイプの人じゃないから信じてた。

そして今年の夏に、ゼミの中の何人かで地元の幽霊スポットに行くことにしたんだ。真夜中に肝試し感覚で。
実はその前にあった飲み会の時に、チラッとゼミの中のお調子者なBに、Aさんって霊感あるらしいよって話をしちゃったんだ。
そしたらBがAさんを呼ぼう呼ぼう!ってなって、Aさんを誘ったんだけど当然「嫌だ」って言われた。
でもBは普段物静かで割と皆の輪から外れてるAさんを弄りたかったらしくて、半ば無理矢理同行させたんだ。
自分は知らなかったんだけど、Bは肝試しの日程をずらしてAさんには「ゼミの皆でレイトショー見に行こう」って誘って。
Aさんは映画好きだったのもあって騙されて、そのまま車に乗せて連れて来ちゃったらしい。
車二台に分けて行ったから、目的地で「あれ?何で来てるんだ?」って感じだった。



666 本当にあった怖い名無し sage 2008/10/21(火) 19:01:01 ID:nlvYS3F/0


噂の幽霊スポットは、ありきたりなんだけど閉鎖されたトンネル+その傍の藪の中にあるお堂って奴。
で、Aさんは「車から出たくない」って言ってたんだけどBが「まあまあ」みたいな感じで無理矢理引っ張り出して。
流石に「やめようよ」って言ったんだけど、他の皆はAさんの話を自分みたいに聞いてなくて、「空気嫁」って雰囲気になってて。
そしたらAさんが「いいよ、行ってやる」って半ば逆切れみたいになって、結局付いて来てくれた。

メインはお堂の探索で、お堂の中にはご神体が収められてるって言われてた(刀だっていう噂だった)
で、それを確かめようってBがお堂を空けようとして、Aさんが「絶対に駄目だ」って言って。
でもその頃は大分Bもムキになってて、「いい加減にしろ、エセ霊能者のくせに!」とか何とか罵って開けちゃった。
中には何か長い棒?見たいなのが入ってた。
自分は怖かったからちょっとしか見てない。多分、噂の刀だったんだと思う。
で、それをBが引っ張り出してきて「なんだよ、何にもないじゃん」と。

そうしたら、何か空気が変わった。夏なのに寒くなってきて、耳鳴りみたいなのがしてきた。
やばいから逃げよう、って言ったんだけどBが動かない。何か様子が変だった。
自分が「逃げよう」って近付いたら、いきなり手に持ってたその棒っていうか長いもので殴りかかってきた。
うわ!って思ったらAさんがパッと出てきて、Bの腕を掴んでた。
そして何かブツブツ言ってた。よく聞こえなかったんだけど「ゴンゲンノ」とか「ヤチダノ」とかそんな感じ。
そうこうしてたらBがくにゃってなって、AさんがパシーンとBの頬を引っぱたいた。
他の人にBを担がせて、Aさんはお堂にBが持ち出したものをしまって扉を閉めて、何かブツブツまた言ってた。

667 本当にあった怖い名無し sage 2008/10/21(火) 19:05:56 ID:nlvYS3F/0


帰りはAさんがBのいる車に乗りたくないって言って、自分達の車に乗ってきた。
(行きは映画って騙されてたから、Bと一緒に乗ってきた)
「さっきのって、あれ?」って自分が聞いたら、「分かんない。でも当てられたんだと思う」って一言。
凄いねって言ったら、「凄くない、前にも言ったけど私は拝み屋じゃないから、祓いとか出来ない」って言われた。
そこで気付いたんだけど、Aさんがいつも腕にしてた数珠がなくなってた。
それを指摘したら、他人事みたいに「さっきの騒動で切れたんだと思う」って言って笑ってた。
「大丈夫なの?」って聞いたら、「分からない」って。それ以上自分は何も言えなかった。

その数珠は前に、Aさんのお母さんがAさんにくれた大切なものだと聞いてた。
何かよく分からないけど、Aさんの家っていうのはある家の云わば「影」なんだそうだ。
で、そこで予知とか呪いとかを本家のために請け負う家系だったらしい。
今は流石にやってないらしいけど、Aさんにもその家の代々の人達にもそういう力があるんだそうで。
現に自分も一回、Aさんに占ってもらったことがあったけど、何にも言ってないのに色々なこと言い当てられてビビッた。

そして夏休み明けから、実は彼女が大学に来ない。噂では、体を壊して実家で療養してるって話。
教授は「病気」だって言ってるけど、自分は彼女の極親しい人から「自殺未遂して、少しおかしくなった」って聞いた。
その友人は実家まで会いに行ったらしいんだけど、両親に「母方の家に預けてる」と言われて追い返されたらしい。
自分が聞いてた彼女の家系の話ってのが、母方の家にまつわる話だったから、夏の事件が関係してるんじゃないかと思ってる。

長文ごめん。ちなみに信じなくてもいいけど(彼女の口癖だった)、実話。