遺書


470 本当にあった怖い名無し 2014/01/30(木) 22:50:42.48 ID:xrCQQQ250
クラスメイトに美人で有名な人がいた。
書道部の部長をしていて、何かの賞を取ったこともあるらしい。
その人がある日突然学校に来なくなった。

数日が経ち、何かあったのかとクラスの人たちが心配していると、先生がその人が自殺したと朝礼で言った。
先生は少し険しい顔をしながら何故自殺したのか心当たりのある人はいるかと聞いたが、誰も知らないらしく答える人はいなかった。

翌日その自殺はテレビ局では取り上げられなかったが、地元の新聞の朝刊には『女生徒1人が自殺 切り落とした手首以外に外傷は無く、自殺と断定』と小さく載った。
その日の放課後、クラスメイトに新聞に載った事を話すと、
「実は先生とあの人の親が話してるの聞いちゃったんだけどさ、自殺現場に遺書が残ってたらしいよ。
しかも、その遺書は自分の血で書いてあったんだってさ」と言った。
その話を聞いて多少気持ち悪く感じたが、自殺した理由が気になったので遺書の内容を聞くと、
「途中で親が涙ぐんじゃって内容は聞き取れなかったんだけどさ、書道を習ってるだけあって遺書の字は綺麗だったらしいよ」と答えた。
先生もやっぱり生徒が死ぬと泣くんだな、と言うと
「そりゃ先生だって人だし愛着だって湧くでしょ。
自慢の生徒だったなら尚更ね。
それにしても、右手を切り落として自殺だなんてどんな理由なんだろうな」と言った。
そのあとも色々話していたが、陽も暮れてきたのでクラスメイトと別れ帰宅すると、家の受話器を取って警察に電話をかけた。