- 625 :M:2014/04/08(火) 16:12:37.83 ID:o+i/k/oE0.net
- たいした話じゃないけど、ちょっと書かせてくれ。分けて書くね。
5〜6歳位のある日、新築間もない実家の座敷で昼寝をしていたとき。 ふと目を覚ましたら、白い着物で髪の長い女の人が無表情で俺を見下ろしていた。 子供心に「きれいな女の人だ!」と思ったのかどうか覚えてないけど、女の人に ニコッと笑いかけた。 と、その瞬間、寝ていた俺の顔10cmまで顔を近づけ、悲しいような悔しさが にじみ出たような叫び声を上げ、般若じゃないけど鬼気せまる形相で首を絞められた。 その後のことは覚えていないんだが、息ができないのと恐怖で気を失ったみたい。 でも首にアザが残っていた。
- 626 :M:2014/04/08(火) 16:15:29.22 ID:o+i/k/oE0.net
- それから小学校に上がって、2年か3年の頃。
当時はゲームなどない時代だったので、外で遊ぶのがメインだった。 家は、よくある山の斜面を住宅街に造成した所にある。その住宅街の上の方に、ちょう ど斜面が禿げ上がった部分があり、そこから獣道に入っていける場所があった。 ある日、友達2人と探検ごっこをすることになり、その獣道に入ってみることにした。
- 627 :M:2014/04/08(火) 16:18:48.50 ID:o+i/k/oE0.net
- 分け入ってしばらくすると、獣道の先に女の人が歩いているのが見えた。
「女の人がいる! ほら、あそこ!」 と、言ったが、友達は見えていない様子。後ろ姿だったが、白い着物で、髪が長かった。 怖いというよりも、こんな所に人がっっ! という、今考えれば意味不明な興奮で 走って追いかけた。後に続く友達。 行き着いた所には、小さな祠があった。何年も人が来たような雰囲気ではなかったのを覚えている。 そこまで来てなぜか怖くなり、逃げるように帰った。
- 628 :M:2014/04/08(火) 16:21:15.78 ID:o+i/k/oE0.net
- 獣道の探検ごっこはしなくなったが、その後も何回か女の人を見ることがあった。
ふと振り返るとガラスケースの反射の中に女の人が、というような感じで、何かあるわ けでもなかったので、怖さはなく不思議だなぁと思う位だった。 中高は県外の男子校で寮生活だったため、日々の生活で女の人のことは忘れかけていた。
- 629 :M:2014/04/08(火) 16:28:57.50 ID:o+i/k/oE0.net
- そして大学2年生のある日。大学は地元の三流大学だったので実家住まいだった。
夜、ベッドで寝ていると、ヤバイ感じで目が覚めた。なんというか、動物的恐怖という か、ベッドの真横にヤバイ何かがおり、それに体が反応してすごい鳥肌が立っているよ うな感じ。動いたらヤバイと思い、寝たふりをしていたんだが、そう思いつつも、薄目だったらバレないだろうと、今考えれば意味不明な考えで真横を見てみた。
- 630 :M:2014/04/08(火) 16:31:12.78 ID:o+i/k/oE0.net
- いた……あの女の人が。でも不思議。部屋は真っ暗なのに、女の人だけライトを浴びた
ように明るく見える。で、俺の顔を覗きこんでいる。顔がほてったような感じで、心な しか笑顔のように見える。やっぱ美人だったんだが、雰囲気がヤバイ。でも美人。でも ヤバイ。でもやっぱ美人。と、そのうち恐怖が大きくなって帰ってもらおうと、お経み たいなものを心の中で唱えたけど、効果なし。いつの間にか「ごめんなさい、ごめんな さい」と言うばかりになった。なんで謝るのか意味不明なんだが。
- 631 :M:2014/04/08(火) 16:38:37.65 ID:o+i/k/oE0.net
- しばらく半泣きの状況だったんだが、やがて女の人がすーっと窓から出て行くような
雰囲気を感じた。「帰るんだな」と感じ、ヤバイ感覚が薄れてきたとき、安心と同時に なぜか「せっかく美人だから、格好もきれいだったらいいのに」と思った。 で、何日か経った夜、現れた記憶がある。あやふやなんだが、目が覚めてふと見ると 、ベッドから離れた場所で立っていた。ヤバイ雰囲気もなく、表情はおだやかで、格好も 平安時代みたいな格好というか、位の高そうな感じだった。俺は「あぁ、やっぱり美人 だ」と、なぜか安心して寝てしまった。 その後、その女の人を見ることはなくなった。
- 632 :M:2014/04/08(火) 16:42:32.70 ID:o+i/k/oE0.net
- 以上、オチなし。長文すんませんでした。
色々調べてみたけど、その女の人について分からなかった。近所の山は片縄山。 祠に通じる場所は、今は住宅地側からは行けなくなった。祠はもうないと思う。 いやほんと、美人だった。これだけは覚えている。
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