- 641 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/04/14(月) 11:35:16.77 ID:OQq6BgGr0.net
- 小中学校の同級生にSとKという問題児がいた。
Sが不良グループのリーダー格、Kは鉄砲玉みたいな感じ。 俺はSとKと近所で小さい頃から知ってたから、あまり害はなかったが、 そうじゃない連中にとっては悪魔みたいな二人組だった。 小学生の頃から悪くて、町の小さなお菓子屋を万引きで潰させたり、 中学に上がると暴走族に入るなど、いわゆるDQN。 中2までは先輩に抑えつけられて、校内では暴れなかったが、 中3になると、校庭をバイクで走り回るなどやりたい放題だった。 中3の7月、ちょうど1学期の期末試験の真っ最中。 うちの近所で古い家が取り壊されることになった。 解体を待つだけの廃墟のような家で、もう20年以上、誰も住んでいない家だった。 SとKと不良グループは、解体直前にその家に忍び込んだ。 なにか金目のものがあったら、盗んで売りはらうつもりらしかった。 俺は不良グループの一員ではなかったが、 彼らの見張り役みたいなのを(嫌々ながら)やらされていた。 家の中は家財道具は残っていたが、 いわゆる金目のものはほとんど運び出されていた。 俺が「さっさと家に帰って試験勉強したいよ、ったく」と思っていると、 Kが「これ、高いぜ、絶対!」と叫んだ。 Kが手にしていたのは、大きめのひな人形の女雛だった。 押入れの上の天袋の奥にしまってあったらしい。 かなり古びた感じで、高さは30cmぐらいある。 顔にはひびが入ってしまっていて、かなり不気味… SとKは興奮して「江戸時代のものじゃね」とはしゃいでいる。 その瞬間、女雛の首がポンと20cmほど真上に飛んだ。 本当にいきなり、音もなく首だけがポーンと。 女雛を抱えていたKは驚いて、人形の胴体だけ抱えて転んでしまった。
- 642 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/04/14(月) 11:36:16.11 ID:OQq6BgGr0.net
- 俺は一気に怖くなってしまい、
「おい、返そうぜ、縁起悪そうだよ」と言い終わらないうちに Sが「K、ビビってんじゃねーよ」と笑いはじめ、 Kが「ざけんなよ! 驚かすんじゃねーよ!」と人形に対しキレ始めた。 K「ムカつくんだよ、ちっくしょう! こんなの燃やしちまおうぜ! 処刑だ、処刑!」 S「それもおもしれーな。おい、みんな、どうするよ?」 不良グループの5人は「燃やせ、燃やせー」と北斗の拳の雑魚みたいに興奮してる。 俺だけが「やばいって、戻してこいよ」。 S「じゃ、決定。燃やそーぜ」とジッポライターを取り出した。 俺は「俺、シラネーよ」と出口の方に後ずさりした。 本当に女雛が怖かったからだ。 Sが人形に火をつけると、一瞬で女雛は燃えだした。 そして、同時にKのTシャツにも火がついた! 一気に燃え上がるKのTシャツ! Sが「やべーよ!」と逃げようとしたところを、 上半身火だるまのKが「うわー!」と叫んで抱きついた。 SとKは一気に火だるまになり、庭に出た。 と同時に、不良グループはSとKを見捨てて、家の外に逃げ始める。 俺は逃げるか留まるか一瞬だけ考えて、留まって火を消す方にした。 庭の池…といっても、汚い泥のような水を、 バケツでくみだして火だるまのSとKにかけるが、なかなか火は消えない。
- 643 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/04/14(月) 11:37:29.98 ID:OQq6BgGr0.net
- なんとか火が消えても、SとKはぐったりして
「うあああ…」「ううーうううー…」とうずくまっている。 俺は「人形は?」と思って家の中に戻った。 人形は床に落ちていたが、もう火は消えている。 なにがなんだかわからないが、そのままにしておいて、 また、火が出るとまずいので、俺は人形をもって、 「ごめんよ、ごめんよ」と謝ってから、台所のシンクに置いた。 その後が大変だった。 俺は自転車で家に帰り、SとKの家に電話をかけた。 SとKの親は現場にすっ飛んできて、二人をタクシーで病院に連れて行った。 (119番通報して、自分の子供たちの悪行が警察や消防に知れるのを恐れた) 次の日からSとKは学校を休んだ。 夏休み中、問題の屋敷は取り壊されて整地されていた。 2学期になって、ようやくSとKは学校に来たが悲惨だった。 Sは顔面の左半分がケロイドになって、引き攣れている。 Kは頭がケロイドになって、まだらハゲになっていた。 不良グループは自動的に解散… その後、SとKの転落人生は… Kはカツラにして美容学校に通ったが、手のケロイドの引き攣れのせいで うまくハサミを扱えなかったのを苦にして、17歳の時、自殺。 Sは中学卒業後、チンピラになったが、シャブの売人やって捕まり、獄中で21歳で死亡。 人形を粗末に扱ってはいけないと思った事件だった… 今でも俺は雛人形は怖くて正視できない…
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