誰も信じられない
534 本当にあった怖い名無し 05/03/05 19:38:37 ID:O1j46V/h0
「やっぱりこう言う気持ちは捨てなきゃいけないんですよね」
奈美子さん(仮名)はこう語る。
女子高生だった美奈子さんは都会の小奇麗な美容師を夢見て大学へ進学し、一人暮らしを始めた。
「当時彼氏もいなかったし、両親も賛成してくれてたので、すごいやる気満々で上京したんですよ
ね。」
彼女には何の重みも無かった。
部屋は「いい環境で夢に向かわせてあげよう」と言う親の真心できれいなマンションに引っ越した。

都会の暮らしにはすぐになれた。もともと社交的だった美奈子さんには友達もでき、彼氏もすぐにできた。
「そうやって自分の生活のペースができて、気が抜けてる頃にきたんですよね・・・」
夜、大学に遅くまでのこり、勉強していた美奈子さんはくたくたになり帰宅した。
ベットにかばんを投げ、テレビをつけ、いすに座りボーっとしていた所にドカンと窓を叩かれた。
「すいません!すいません!開けてください!」
まどろみかけていた意識が一気に暑くなった。男だ。
「どっどうしたんですか?」
窓は開けずに聞いた。
「変な奴にからまれて、逃げたら追いかけられて・・・殴られて・・・助けてください・・・。」よく見れば血が所々付いている。
泣き崩れてしまった男をなだめながら部屋にベランダから招いた。
「ありがとうございます・・・ありがとうございます・・・」
美奈子さんはとりあえずバスタオルを浴槽から引っ張り、男に渡した。男は困憊していた。
「とりあえず警察に電話するので、座ってください!」電話を取ろうと、男に背を向けた。後ろで「ひひっ」と、いやらしい声がした。
恐ろしい考えが思考をめぐった。視界が回り、美奈子さんは羽交い絞めにされ、縛られた。
「やった・・・やった・・・簡単だ・・・簡単・・・」さっきまでの様子じゃなくなり、ひとりでぶつぶつ喋りだし、服を脱がされてしまった。
声を出す暇も無く口を封じられ、胸をまさぐられた。「何・・・?これ・・・」
おかしい、その考えが思考を回ると、パニックになった。とりあえず、分かるのは、自分の身の危険。
胸、局部と触られ一線を越えられようとした所に、部屋のチャイムが鳴った。
男は動揺し、逃げ出した。
チャイムの主は隣の住人の苦情だった。

それ以来美奈子さんは全てを疑うようになった