見つかった(下男)

226 本当にあった怖い名無し New! 2007/02/26(月) 21:17:33 ID:K5G5Jam0O
「…たのね…」 ドンッ

男は階段にうずくまる


鈍い痛みで目が覚めた
(………床?)
(頭が痛い…ここはどこだ?)
(身動きがとれない…)
「…………っ!?」(声がでないっ?)
(この状況はなんなんだ………)

ガチャッ 「…先に部屋にあがってて」
玄関の音の次に女の声が聞こえた

(!?そうだ!オレは昨晩、バーで知り合った看護婦の家に…)
ダンダンダン…階段を上がる様な音が聞こえる
パチッ 部屋の電気がつくと共に見えたのは………足

その足はフラフラしながら
落ち着くところを見つけたのか
オレの目の前で止まり、その足の主は腰をおろす
(……男か…)
目線の先にある全身をうつす鏡が、
足の主とベットの下にいるオレをとらえている
(…気付いてくれ!) 声にならない声を出す
タンタンタンと静かに階段を登る音が響く
(頼む!気付け!助けてくれ…)
赤い爪の足が見えた
(昨晩の女だ……早く気付いてくれ!)

「ダバコを買い忘れたからコンビニに行きたいんだけど?」

227 本当にあった怖い名無し New! 2007/02/26(月) 21:19:16 ID:K5G5Jam0O
(は?何言ってんだ!オレに気付け!その女と二人にしないでくれ…)
「…えっ?」 女が言う
「この辺コンビニどこにあるの?一緒に行ってくれない?」 男がそう言いながら階段へ
(最悪、女がいなければまだなんとか…っ!!!?!!)
「アナタ、タバコなんて吸わないじゃない」
「いやいいからさ!」 女に目線で合図を送る男が見えた

(あぁ…男はオレに気付いてたんだな)
(オレが男をみるより先にオレを見つけたんだな)
(オレのほうが不審者……か)
(……終わりだ…殺されるオレも…)


「見たのね」 ドンッ

(オマエもな)