佳織の力
57 【圭織の力(仮題)】 sage 2006/12/04(月) 18:23:36 ID:mbrccrIIO
>>55
改変他の2スレは、書き込みあるんですけどね。
じゃあ、保守ネタで・・・↓↓
翌日、俺達は職員室に呼び出された。
動物虐待について、キツい口調で詰問された。
俺は知りませんと答えたが、圭織は・・・
突然、奇声を発し職員室を走り回った。
『にゃあ〜にゃあ〜』
教師が取り抑えて、静まったけど・・・。
その騒ぎで、動物虐待についての追求は終わり。
俺は、ぐったりした圭織を支えて、保健室に連れていった。
『あぁ、今度は猫の霊が、私にとりついたんだわ・・・』
だんだん圭織を信用できなくなった俺は、生返事をして帰ろうとした。
『・・・信じてないのね・・・』
圭織は、突き上げるような目付きで俺を睨んだ。
その目付きには病的な臭いが漂っていて、気味が悪かった。

数日後・・・
順一の家が、火事になった。
幸い順一は、腕に火傷を負いつつも、命は助かったが・・・。
死者まででた、大きな火事だった。
俺は、圭織の力を信じてなかったことを詫びにいった。
圭織は、笑顔で許してくれた。
『信じてくれたなら、それでいいのよ。』


58 【圭織の力(仮題)】 sage 2006/12/04(月) 18:25:35 ID:mbrccrIIO
(続き)
俺はその足で、順一が入院している病院へ見舞いにいった。
順一の顔色は、良くなかったが、火傷の痕は残らないらしい。

『・・・あのさ、圭織の様子・・・どう?』
『・・・??どうもしないよ。なんでだ??』
『気のせいかもしれないんだけどさ・・・。
あの火事の夜に、見たんだ。
圭織が・・・うちの家でさ・・・。』
瞬間、保健室での圭織の目付きを思い出し、自分の顔から血の気が引くのがわかった。
『なんか、様子が変でさ。
あれは、ほんとに圭織だったのかなって・・・
あっ・・・、いや、気のせいなんだ・・・よな・・・??
いいんだ。悪い。・・・あは・・・はははっ・・・』
それから・・・、


順一は圭織を避けるようになり、事件については、語らなくなった。
俺も、自然と圭織を避けるようになった。
真偽は定かでないし、物証もない。
唯一の生き証人は、恐怖で口を閉ざしてしまった。
あの夜、順一は圭織の何を見たのか・・・。
今も圭織は、普通に日常生活を送っている。
証拠は ないんだ。