クレヨンの山

304 本当にあった怖い名無し sage 2007/04/01(日) 18:15:43 ID:SFWDhAYMO
【赤いクレヨン】

やっと私にも家が買えました。
中古ながらも一軒家。一国一城の主となれたのです。

この家に越して私は不思議な事に気付きました。
なぜか廊下に赤いクレヨンが落ちているのです。

前の住人の忘れ物かなと思って拾うのですが、赤いクレヨンはまた落ちているのです。
毎日毎日、家族の誰かが廊下を通るたびに。

それから数年が経ちました。
家の中には赤いクレヨンが溢れ返っています。
私達家族に残されたスペースは四畳半の部屋だけになりました。

とうとうクレヨンの山に閉じ込められた私は、最後の願いを壁に書きました。
「たすけて。ここから出して。」