山小屋


63 送り狼 ◆weJoc1mo9Y New! 2006/12/06(水) 00:50:34 ID:dlK6vl1y0
保守age
【山小屋】
俺は登山部の仲間3人とともに雪山で遭難してしまった。
運良くおんぼろの山小屋を見つけて中に入ったが、
雪がしのげるだけでストーブすらなかった。
このまま眠ったら死んでしまう……
そう考えたが寒さと疲労でまぶたは重くなる。
そこで俺は、俺を含めた4人を小屋の4隅に配置して、
角から角へ歩いていって肩を叩くという行為で眠気を紛らわせた。
そして夜が明けて、俺たち4人は無事に救助されたんだ。

おれは得意げに後輩に話していたが、そいつは困ったような顔をした。
「○○さん、まだ幻覚見えてますねー……じゃあ、ちょっとチクッとしますからね。」
・・・
・・・・・・
目がさめると、そこはいつもの病室だった。

65 【山小屋】 sage New! 2006/12/06(水) 02:23:25 ID:/4SZLWeGO


『看護婦さん・・・。
あの遭難の時の仲間が、俺を責めるんだよ。
これも幻覚か・・・?』
『幻覚ですよ〜。
あなたが遭難した時のお仲間は、あなたの他、4人全員救出されています。』
『俺の他に・・・“4人”?3人じゃなくて?』
『全員合わせて5人でしょう?
今でも時々、お見舞いに来てくださるじゃないですか。』
『いや、俺の他は3人だったはず・・・。
その3人が俺の手足を引っ張って、地獄へ落とそうとするんだ。』
『そんなはずはないです。
・・・あなたの手足は、凍傷で穢死していたから、手術して・・・
もう無いんですよ』
『・・・!?』
『そろそろ件のお仲間が、お見舞いに来てくださる時間ですよ。
さ、準備しましょう。』

『どの記憶が正しいのか』、4人目の仲間に聞けば、分かるのだろうか?
もしかしたら、4人共、元の仲間じゃないかも知れないけど・・・