・・・来た!


125 闇男爵。 sage 2006/07/14(金) 19:53:29 ID:aJpTNYG1O
……来た!
薄暗い森。
細い林道。
腕時計の針が指す時刻は午前二時。
私はそこにいる。
生暖かい風が吹くと、後方の闇からザザザザザザザザザと音が聴こえる。
私は振り返る。
……来た!
片足を引きずりながら追いかけてくる奇妙な女。
ザザザザザザザザザ!私は何故か動けない。私まで数メートル…
女の顔が段々と…
何時もここで夢から覚める。

126 闇男爵。 sage 2006/07/14(金) 20:04:08 ID:aJpTNYG1O

毎日見る夢…
あの奇妙な女に追いつかれたらどうなるのか…
わからない。
そんな日が続いたある夜…
眠りにつこうと横になる。
時計の秒針が時を刻む。
静寂……ピン!ポン!!!!!!
誰か来た。こんな夜中に……
私はドアを開けた。
…誰もいない。
…ザ……ザ……ザザザザザザッッ!
廊下の端の闇から、
あの奇妙な女が走ってくる!
私は固まり、動けない。


127 闇男爵。 sage 2006/07/14(金) 20:16:20 ID:aJpTNYG1O

向かってくる女。
ザザザザザザザザザ!数メートル前で止まる女…。
「あ……私?」
自分と同じ顔の女。
しかし半分は醜く潰れている。
その顔を確認した後、金縛りが解けた。
パニックになり、非常階段へ逃げる!
しかし、、私は非常階段から滑り落ち、
マンションの十五階から、地面に叩きつけられた。
……後日、女性死亡のニュースが流れる。
左半身が潰れ絶命。
…噂でドッペルゲンガーというもう一人の自分を見ると死ぬと言われている。
……来た! 完