口裂け女3

131 本当にあった怖い名無し 2006/07/15(土) 17:23:15 ID:9QaZtDnb0
信じてなんていなかった。
口裂け女  なんて。
でも、出会ってしまった。
最初は、『このクソ暑いのにトレンチコートかよ』って思った。
髪はベタベタで、マスクも黄ばんでいて、ブーツは色褪せていた。
『・・・変な女』
気味が悪いからなるべく避けて通り過ぎようと思った。

横を通り過ぎる瞬間。女がボソボソと呟いた。
『?』
一瞬、女が何を言ったか理解出来なかったが、僕の脳に直接 言葉が響いた。

「ワタシ キレイ ?」

理解できた瞬間に僕は猛烈に走った。
膝がガクガクした。まるで瀕死のダチョウだった。
家の玄関を開けて、その場にへたり込んだ。
その姿は瀕死の白鳥。
ま、それはいいとして。

『都市伝説では、包丁を持って追いかけてくるハズ』
ゆっくり振り向いた僕の目に入ったのは・・・・


別れたはずの彼女が ゼーゼーと肩で息をしながら
マスクをはずして ゆっくり笑う姿だった。

『ネエ、ワタシキレイ?』