オイテケボリ


302 武板をふらついていた闇男爵。 sage 2006/08/30(水) 23:03:07 ID:izxqeILKO
オイテケボリ
ある釣り師の男が夜釣りを楽しむ為、
深夜にS湖へ行った。自作した自慢のフライを使ったせいか、
その日は爆釣!
クーラーボックスに収まらない位に釣った。一服タバコをつけ、
さて帰ろうかと腰を上げた時、
風の音に混じり、
「…オ……イテ…」
まるで怪談のおいてけ掘りの様な声が聞こえてきた…
気味が悪くなり、
立ち上がると……
「オイテカナイデ〜」と五歳位の苔がびっちり体に付いた男の子が足にしがみついてきた。
「うわあああ」と必死に振り払い、
クーラーボックスや釣り竿をそのままにして逃げる様に帰宅した。釣り師の足首には小さな苔混じりの手形が残っていた。
釣り師が行った湖は、昔、母親が生活苦で子供を湖に落とし殺すという事件がおきていた。因みに子供の遺体は上がっていないそうだ。