- 31 本当にあった怖い名無し
sage 2006/06/27(火) 23:29:41
ID:cXGBBIudO
- 丑の刻参り
田舎の祖母の家に泊まりに行った夏休み。 私は地元の子供と夏祭りを見に出かけた。 お祭りを楽しんだ帰り道、
地元の子供に送って行くと言われたが、 私は近くだからいいと断った。 祖母の家はその子の家から山道を通って十分程度だから安心していた。
しかし、山道を歩いて十分たっても一向に祖母の家の道にたどり着けない。
数時間が経ち、私は古い神社に辿りついた。やっとこれで家に帰れると安堵した瞬間… 後ろから恐ろしい女が歩いてきた…
- 32 本当にあった怖い名無し
sage 2006/06/27(火) 23:45:27
ID:cXGBBIudO
- >31 の続き
女は頭に人参を二本、角のように挿し、
耳元まで赤い紅をさして、 手には太い釘と小降りな槌が握られていた。丑の刻参りでした。 私は物陰に隠れ、息を殺しました。
木に釘を打ち込む音が深夜の神社に響きました。 私は堪らなくなり、鳥居の方へ行こうとしました。瞬間!
「みたな!」という声がしてふりむくと丑の刻参りが走って向かってきました! 鳥居の方へ私も走りました。
すると鳥居の方からもう一人、丑の刻参りが歩いてきました! 私は恐怖ですくんでしまいました。
所が丑の刻参り達は私の横で殺しあいを始めました。 一人は懐から鉈を、もう一人は持っていた鎌を持って切りあっています。
私は丑の刻参り達のいない、白い鳥居に向かって走りました。 しかし血だらけの丑の刻参り達が追いかけてきました!凄まじい形相で!
- 33 本当にあった怖い名無し
sage 2006/06/27(火) 23:59:37
ID:cXGBBIudO
- >32の続き
何とか白い鳥居まで逃げ切ると、
山道を転げ落ちる様に逃げて、やっと祖母の家に着きました。 青年団の人達も私を探した様で、 集まっていました。
私は青年団の人達に丑の刻参りの事を話ました。しかし誰も信じてくれません。 その時、後ろから声が聞こえました。
「私達は信じるよ…」お隣のおばさんと若いお嫁さんでした。 体中切傷だらけで立っていました。
「〇〇ちゃんを探すのに山道を走りまわったから切傷だらけになっちゃった」 そう言って二人は優しく微笑んでいました。丑の刻参り・新説。完
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