- 39 1 2006/06/28(水) 23:34:56
ID:OZLgfA0O0
- >>38
dくす。なんかそういわれると嬉しいな。
今日も書いてみた。無駄に長くてスマソ
私は生まれつき体が弱かったため、よく近所の病院に入院していた。
その病院には最低でも一年に一回は入院していたため、顔見知りの看護士さんがたくさんいて、私はその病院が好きだった。
看護士さんは皆、とても親切で優しく、怒る事など無かったが、
ただ一点「夜十二時以降に無断でトイレに行ってはいけない」という規則を破るときつくしかられた。
最初はその事を疑問にも思っていなかったが、小学六年生になるとさすがに疑問に思いはじめた。
「───どうしてトイレに行くのにいちいち連絡しなくちゃ駄目なの?」 ある朝、検温しにやってきた看護士さんに私は質問した。
すると彼女は少し気まずそうな顔をした後、「危ないから」と一言だけ言って隣の患者の所に行ってしまった。
トイレは私のいる病室から左側へ10mほど行った場所にある。 病院の廊下は夜も明るいし、危ないはずがなかった。
何かあると思った私はトイレに行ってみることにした。 時刻は深夜二時。当直の看護士の見回りは来ないはずだ。
廊下に出た私は周囲に人の気配がないか確かめ、目の前にあるトイレへと走った。
3m、2m、1m、そしてトイレの前に来た時、不意にすべての電灯が消えた。 それと同時にカツカツカツ、と人の走ってくる音。
看護士だ……!!私は思った。
以前怒られた時は廊下に出てトイレに行こうとした時だったので怒鳴られるだけですんだ。
だが今回はこっそりトイレに行こうとしたのだ。ひょっとしたら叩かれるかもしれない。
怖くなった私はトイレに隠れる事にした。足音はもうそこまで近付いてきていた。
私がトイレに入るとギィ……と言う音がして一番奥のトイレのドアが開いた。
私はそこに走りこんだのだが、ドアを閉める時にキィィィっとドアの軋む音が鳴ってしまった。 私は慌てて鍵をかけて、床に座り込んだ。
- 40 1 2006/06/28(水) 23:36:17
ID:OZLgfA0O0
- コンコン
遠くからドアをノックする音が聞こえた。続いてゆっくりとドアを開ける音。 ───私を探してるんだ……!!
私は戦慄した。息を押し殺し、極力音を立てないようにする。 だが心臓の音が鳴るたび、私は相手に気付かれるのではないかと思った。
コンコン
音は次第に私のいる所へ近付いて来た。もう逃げようがない。
観念して外に出ようとした私は、壁に文字が書かれている事に気がついた。 文字の形はバラバラで、つめで削ったようにして書かれていた。
どうやら複数の人間によって書かれているようだった。 ただ、文字の形とは裏腹に、書かれている内容は皆同じだった。 『天井を見てはいけない』
私は怖くなって外に出ようと思った。するとドアからコンコンと言う音がする。
看護士さんがここまで来たのだと思った私は、ドアの施錠を開けようとした。 ドン!!
トイレのドアから、強い衝撃が伝わってきた。外にいる人がドアを蹴破ろうとしているのだと私は思った。
人を叱るためだけにドアを蹴破ろうとしたりするだろうか?そう考えた私はドアを開ける事をためらった。 ドン!!!
またドアに強い衝撃が加えられる。施錠がミシッと言う音を立てた。 その時私はドアの外にいるのは看護士ではないと悟った。 ドン!!!!
ドアにヒビが入った。私は壁に書かれている落書きを見る。 もしかしてこの落書きをした人は、皆私と同じ体験をしたんじゃないだろうか。
私がそう思った時、不意に天井から私の名前を呼ぶ声がした。私と仲の良い看護士さんの声だった。 私は油断して、立ち上がってつい天井を見てしまった。
- 41 1 2006/06/28(水) 23:37:21
ID:OZLgfA0O0
- だが以外にも、天井には何もなかった。コンクリートの壁、トイレのドア、蛍光灯。
いつもとなんら変わらない天井に、私は安堵の息を漏らした。
フフッ…… 不意に床から声が聞こえた。女性の声だ。 その時私は、落書きの真の意味を理解した。
「天井を見上げたら、床に誰かがいても分からなくなるんだ……!!」 女性の声は床から段々と、私の顔の方に近付いてきた。
私の体を上ってきているのだと、私は気付いた。 逃げ出したかったが、体が言う事を聞かない。
私は決して下を見てはいけないと、天井を見続けた。
不意に何かが私の視界をふさいだ。ナース帽をかぶった、女性の顔だった。
「あんたで十人目……」 彼女はそう言うと私の体を
- 42 1 sage 2006/06/28(水) 23:44:21 ID:OZLgfA0O0
- 暗闇に引きずり込んでいった。
なんでここだけ切れたんだorz
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