卑怯なメリーさん

872 本当にあった怖い名無し sage 2006/11/12(日) 14:30:17 ID:qRnwn5C60
単身赴任のため妻とは別居中である。毎日家に帰っても誰もいない、ただ自分の帰宅の挨拶が響くだけである。
帰り道、ゴミ捨て場で何気なくそれと目が合った。古いフランス人形だった。寂しさの余りつい持ち帰ってしまったが
何か嫌なものを感じやっぱり翌日捨ててしまった。
TRRRRRRR
「私メリーさん、よくも捨ててくれたわね。今マンションの入り口にいるの・・・」
悪戯だと思い、電話を切った。
TRRRRRRR
「私メリーさん今エレベータを降りたところ・・・」
廊下を歩くコツコツという音がかすかに聞こえる。
ピンポーン・・・。インターホンが鳴り響いた。俺は恐る恐る出た。
「私メリーさん、今貴方の部屋の前にいるの・・・」
俺はイタズラだろうが悪霊だろうがとにかく恐ろしくなり、布団に潜り込んだ。しかしいくらたっても次の電話は来ない。
やはりイタズラだと思い俺は安心した。
TRRRRRRRR
俺は跳ね上がった。やはりイタズラではないのか?受話器を手に取る。
「あなたなの!!!???さっきから私にへんなイタズラしてくるのは。なんかマンションの前にいるとか、階段を登っているだの・・・
どうせあなたがそっちで作った愛人にでも頼んでやらせているんでしょ!!!???? 次かかってきたら警察を呼ぶからね!!!!」
妻からだった。俺は背筋が凍った。
TRRRRRRRR 再び電話が鳴る。
「私メリーさん。今貴方の大切な人の後ろにいるの・・・」